企業向けチームビルディング研修、チームビルディングゲームをご紹介!

1 組織マネジメント

本コラムでは、チームビルディング研修とは何か、チームビルディングゲームがどのような効果を発揮するのかについて説明します。時と状況に合わせて、適切な研修プログラムを活用していくことがポイントです。

Contents

チームビルディング研修とは

チームビルディング研修は、組織内のチームワークと協働のスキルを強化するための教育プログラムです。その目的は、チームメンバー間のコミュニケーションを改善し、相互理解を深めることで、生産性の向上、業務の効率化、そして働きがいのある職場環境の創出を目指すことにあります。

研修は、理論の講義から実践的な体験学習、チームビルディングのゲームまで、様々な方法で行われます。以下に、チームビルディング研修の重要性と、その実施例について詳述します。

チームビルディング研修の重要性

コミュニケーションの向上

研修を通じて、メンバー間のオープンなコミュニケーションが促されます。これにより、誤解を避け、より効果的な情報共有が可能になります。

信頼関係の構築

共通の目標達成に向けた活動は、メンバー間の信頼関係を深めます。信頼があると、個々人の能力が最大限に発揮されやすくなります。

協働スキルの向上

異なる背景を持つ人々が一緒に作業する際の調整や、協力するスキルを学びます。

モチベーションの向上

チームとしての達成感や一体感を味わうことで、仕事に対するモチベーションが高まります。

問題解決スキルの向上

研修を通じて、チームで協力して問題を解決するための方法を学びます。

チームビルディング研修の具体例

アイスブレーカー活動

研修の初めに行われることが多い、参加者同士がお互いを知るための簡単なゲームや活動です。例えば、「二真一嘘」は参加者が自己紹介の一環として、自分についての2つの真実と1つの嘘を述べ、他のメンバーがどれが嘘かを当てるゲームです。

体験学習とディスカッション

特定のテーマや問題についてグループで議論し、解決策を模索します。この過程では、リーダーシップ、批判的思考、意思決定スキルが養われます。

アウトドア活動

チームビルディングのためのアウトドア活動には、ロープコース、カヌー、ハイキングなどがあります。物理的な活動を通じて、チームワークの重要性や、助け合い、信頼の構築が促されます。

ロールプレイング

実際の職場のシナリオを模擬したロールプレイングを行うことで、対人関係のスキルや、困難な状況におけるコミュニケーションの方法を学びます。

プロジェクトベースの活動

実際の業務に近い形で、チームで一つのプロジェクトを完遂させる活動です。計画立案から実行、評価に至るまでの一連のプロセスを経験することで、実践的な協働スキルを身につけます。


チームビルディング研修は、単に楽しい活動をするだけではなく、組織内のコミュニケーションを改善し、信頼関係を築き、協力して働くための重要なスキルを開発することを目的としています。

効果的なチームビルディングは、組織の価値や成果を大幅に向上させることができるため、多くの組織が研修プログラムの導入に積極的です。研修を通じて得られる経験は、個人の成長はもちろん、組織全体の成功にも寄与します。

関連コンテンツ

チームビルディング研修を行う意味

チームビルディング研修を行う意味は、単にチームの価値や成果を向上させることに留まらず、組織文化を作り出し育てるため、従業員のモチベーションと満足度の向上のため、そして組織全体の革新と成長を促すためにも重要です。以下に、チームビルディング研修の意義について、より詳細に述べます。

組織文化を作り出し育てる

チームビルディング研修は、組織文化を形成し、強化する上で非常に有効です。研修を通じて共有される価値観、行動規範、目標は、チームの固有性を形成し、組織全体の一体感を高めます。このような共通の理解は、従業員が組織の展望とミッションにより深く共感し、それを実現するための行動を促す基盤となります。

コミュニケーションと信頼の強化

効果的なコミュニケーションは、チーム内での協働において最も重要な要素の一つです。研修を通じて、従業員は相互のコミュニケーションスキルを向上させるとともに、異なる背景や視点を持つ他者を理解し、尊重することを学びます。また、共通の課題に取り組む過程で信頼関係が築かれ、これがチーム内のオープンで正直な対話を促進します。

信頼とオープンなコミュニケーションは、チームの連携を強化し、効率的な問題解決へと繋がります。

モチベーションと従業員満足度の向上

チームビルディング研修は、従業員が自分たちの仕事と職場に対して感じるモチベーションと満足度を高めます。共に成功を収めた経験や、達成感は、個人の自信を高めるとともに、職場への所属意識を強化します。また、従業員は自分たちの成長と発展に投資してくれていることを感じることで、組織への忠誠心も向上します。

これは、従業員の定着率の向上にも繋がり、組織にとっては長期的なメリットとなります。

問題解決能力と革新の促進

チームビルディング研修は、チームメンバーが協力して問題を解決する能力を養う絶好の機会です。異なる技能、知識、経験を持つメンバーが協力することで、より創造的で革新的な解決策が生まれる可能性が高まります。この過程は、組織内での新しいアイデアの提案や、既存の作業方法の改善にも繋がります。つまり、チームビルディングは、組織の成長と発展を促進する重要な役割を果たします。


このように、チームビルディング研修を行う意味は、その即時的な効果だけにとどまらず、組織全体の文化、価値、そして将来の成功に深く関わっています。

従業員間の信頼関係の構築、効果的なコミュニケーションの促進、モチベーションの向上、そして革新的な問題解決能力の育成は、すべてチームビルディング研修を通じて達成することができます。そのため、研修は単なる一時的なイベントではなく、組織の持続的な成長と発展を支える戦略的な投資と考えるべきです。

組織がこれらの研修に真剣に取り組み、継続的な見守りと支援を行うことで、その真の価値を最大限に引き出すことができます。

関連コンテンツ

チームビルディング研修の効果

チームビルディング研修の効果は多岐にわたり、参加者の個人的な成長から組織全体の価値や成果の向上まで、幅広い影響を及ぼします。ここでは、具体的な効果とその背景について詳細に説明します。

コミュニケーションの改善

チームビルディング研修は、異なる背景や専門分野を持つメンバー間のコミュニケーションの壁を低減します。研修を通じて、メンバーはお互いの価値観や働き方を理解し、相互に尊重することを学びます。これにより、日常業務における意思疎通がスムーズになり、誤解や対立の可能性を減少させます。

信頼関係の構築

共通の目標達成に向けた活動は、メンバー間の信頼を深める重要な機会です。研修を通じて、メンバーはお互いの能力や貢献を認識し、評価することができます。これにより、チーム内での協力が促進され、困難な状況に直面した際にも、お互いに支え合い、問題を乗り越えることができます。

協働スキルの向上

チームビルディング研修は、メンバーが効率的に協働するためのスキルを磨く場となります。これには、リーダーシップ、フォロワーシップ(主体的に考えてリーダーを支える)、意思決定、問題解決などが含まれます。メンバーは、様々な役割を体験し、チームとして共に目標を達成するために必要なスキルと態度を身に付けます

モチベーションと貢献意欲の向上

チームビルディング研修は、従業員の仕事へのモチベーションと貢献意欲を高めることに大きく寄与します。研修によって生じる達成感や一体感は、職場での日々の業務への熱意を引き出します。また、自身のスキルや貢献がチームの成功に直接影響を与えることを実感することで、自己効力感(「自分ならできる」「きっとうまくいく」と思える認知状態のこと)も向上します。

創造性と革新の促進

異なる視点やアイデアが集まることは、創造性と革新の源泉です。チームビルディング研修では、メンバーがお互いの考えを自由に共有し、新しい解決策を共同で考え出す過程が促されます。このような環境は、従来の枠を超えた思考を促し、組織全体の革新に貢献します。

組織の価値や成果の向上

上記の効果は、最終的に組織の価値や成果の向上に寄与します。改善されたコミュニケーション、強固な信頼関係、効率的な協働、高いモチベーション、そして創造的な解決策の導入は、業務の質と効率を向上させます。また、従業員の貢献意欲が高まることで、離職率の低下や人材の定着率の向上にも繋がります。


つまり、チームビルディング研修の効果は、個人の成長から組織全体の成果に至るまで、多方面に渡ります。

効果的なチームビルディングは、組織の生産性と競争力の向上、従業員の満足度と貢献意欲の高さ、そして革新的な思考の促進に不可欠です。これらの効果を最大化するためには、継続的な研修と日常業務への統合が重要です。

チームビルディング研修は、組織が直面する課題に対応し、将来に向けて成長するための強力な手段です。

チームビルディング研修の内容

チームビルディング研修の内容は、その目的や参加者のニーズ、組織の文化に応じて多岐にわたります。ここでは、一般的に取り入れられる内容と活動の例を挙げ、どのようにこれらがチームビルディングの目的に寄与するかを詳述します。

アイスブレーカーと自己紹介

研修の開始には、参加者同士がお互いを知り、リラックスした雰囲気を作るためのアイスブレーカーや自己紹介の時間が含まれます。アイスブレーカーとは、初対面の人々が緊張を和らげ、お互いについて知る機会を提供するための活動やゲームのことです。

このような活動は、参加者間の初期の緊張を解きほぐし、コミュニケーションの障壁を低減する役割を果たします。これにより、後続の活動での協力を促進し、より効果的なチームワークを実現するための基盤を築きます。

コミュニケーションスキルの向上

効果的なコミュニケーションはチームワークの基礎です。そのために、リスニングスキル、非言語コミュニケーション、明確なメッセージの伝達方法など、コミュニケーションスキルを向上させるためのトレーニングが行われます。ロールプレイングやグループディスカッションが活用されることが多いです。

信頼構築ための活動

信頼はチームの結束力を高める重要な要素です。チームメンバーが互いに頼り合い、支え合うことの重要性を学びます。例えば、「フォールバックゲーム」では、一人が目を閉じて後ろに倒れ、他のメンバーがその人を支えることで、信頼の体感を促します。

協力と協働の促進

チームが共通の目標に向かって効果的に協力するためのスキルを養います。問題解決やプロジェクトマネジメントのシミュレーションを通じて、メンバーは協働の価値とその実践方法を学びます。

リーダーシップとフォロワーシップ

チーム内でのリーダーシップと、主体的に考えてリーダーを支えるフォロワーシップの重要性についても学びます。メンバーは、リーダーとしての役割だけでなく、効果的なフォロワーとしての振る舞いも学びます。これにより、チーム内での役割分担と協力がスムーズに行われるようになります。

ストレス管理とリラクゼーション

職場のストレスを管理し、メンタルヘルスを保つ方法について学ぶ場合もあります。メディテーションやマインドフルネスの実践など、リラクゼーションの技術が紹介されます。「メディテーション」とは、心を静め、集中力を高めるための瞑想技術であり、「マインドフルネス」とは、現在の瞬間に意識を集中させ、判断を下さずに体験を観察する練習法です。

振り返りと反省

研修の終わりには、参加者が経験した学びを振り返り、振り返りを交換する時間が設けられます。これにより、個人としてもチームとしても成長するための洞察を深めることができます。

アウトドア活動

ロープコース、トレジャーハント、カヌーなどのアウトドア活動は、メンバーの協力とチームワークを促すとともに、新たな環境での学びを提供します。これらの活動は、メンバー間の結束を深め、ストレスを軽減する効果もあります。


チームビルディング研修の内容は、参加者のコミュニケーションと協働のスキルを強化することを目的としています。これらの研修を通じて、チームメンバーは互いに信頼し、協力して目標を達成するための重要なスキルを習得します。

研修の成功は、参加者が日常の業務にこれらの学びをどのように活かすかにかかっています。そのため、研修後も継続的な学びと成長を支援する体制の整備が重要です。

組織としてチームビルディング研修を最大限に活用するためには、その設計と実施に際して、参加者のニーズと組織の目標を十分に考慮する必要があります

チームビルディング研修を行うときのポイント

チームビルディング研修を企業が実施する際には、その効果を最大限に引き出すためにいくつかの重要なポイントに注意する必要があります。以下に、成功に向けた具体的なアドバイスを述べていきます。

明確な目的と目標の設定

チームビルディング研修を行う最初のステップは、何を達成しようとしているのか、その目的と目標を明確にすることです。目標は具体的かつ測定可能であるべきです。例えば、コミュニケーションの改善、信頼の構築、協働スキルの向上など、研修を通じて達成したい具体的な変化を定義します。これにより、プログラムの設計がより目的に沿ったものになり、成果の測定も可能になります。

従業員のニーズと期待の理解

研修の設計にあたっては、参加するチームメンバーのニーズや期待を理解し、それに応える内容を取り入れることが重要です。事前にアンケートを実施することで、従業員の関心事や学びたいスキルを把握し、それをプログラムに反映させましょう。従業員が関心を持っているテーマやスキルに焦点を当てることで、参加者のモチベーションを高め、研修の効果を向上させることができます。

実践的な活動の取り入れ

理論だけでなく、実践的な活動や体験学習を取り入れることが重要です。実際に体験し、学ぶことで、スキルや知識がより深く身につきます。また、グループでの活動はチームワークを促進し、メンバー間の信頼関係を強化する絶好の機会となります。研修中に得たスキルが職場で直接活かせるよう、実務に近い状況をシミュレーションした活動を計画しましょう。

適切なファシリテーターの選定

研修の成功は、より良いゴールに導いてくれる進行役であるファシリテーターのスキルに大きく依存します。経験豊富で、参加者と良好な関係を築けるファシリテーターを選ぶことが重要です。また、参加者の意見を引き出し、全員が活動に参加できるように促す能力も必要です。必要に応じて、外部の専門家を招くことも検討してください。

継続的な見守りと支援

研修が終わった後も、学んだスキルや知識を日常業務に活かせるようにサポートすることが必要です。研修の成果を職場で持続させるためには、見守りや支援の計画が不可欠です。研修後に定期的なミーティングを設けて成果を共有したり、研修で学んだ内容を実践するためのプロジェクトを立ち上げたりすることが効果的です。

成果の評価

研修の効果を評価することで、その価値を測定し、将来の改善点を見つけることができます。参加者からの振り返りを収集し、研修前後での変化を測定するための指標を設定しておきましょう。これには、アンケート調査、面談、職場での効率の変化の観察などが含まれます。


効果的なチームビルディング研修は、企業の生産性向上と職場の雰囲気改善に大きく貢献します。上述したポイントに注意を払い、計画的に研修を実施することで、その効果を最大化できるでしょう。

最終的には、研修が従業員の成長、チームの結束力強化、そして組織全体の目標達成に寄与することが重要です。研修は一過性のイベントではなく、継続的な学習と成長の過程の一部として位置づけることが、その成功の鍵を握ります。

チームビルディング研修にゲームを用いる

チームビルディング研修におけるゲームの利用は、受講者の学習体験を豊かにし、理解を深めるための効果的な手段です。ゲームは、参加者に対し直接的な体験学習の機会を提供し、その過程で重要なスキルや概念を自然な形で吸収させます。以下に、ゲームが受講者の理解をどのように深めるかを詳述します。

コミュニケーションスキルの向上

ゲームを通じて、参加者は効果的なコミュニケーションの重要性を体験します。例えば、「マインドフィールド」や「ブラインドドローイング」のような活動では、明確で正確なコミュニケーションが成功の鍵となります。これらのゲームは、言葉の選び方、聴くスキル、非言語コミュニケーションの重要性を実感させるため、参加者が日常業務においてもこれらのスキルを意識し、改善する契機となります。

マインドフィールド(Mindfield)

「マインドフィールド」は、チームビルディングやコミュニケーションスキル向上を目的とした活動です。

このゲームでは、参加者が目隠しをされ、”地雷”が散りばめられたフィールド(部屋や指定されたエリア)を渡らなければなりません。”地雷”は、通常、床に置かれた紙やコーンなどの物体で表されます。目隠しをされた参加者は、視覚情報を一切使うことができないため、他のチームメンバーの指示に完全に依存する必要があります。

ブラインドドローイング(Blind Drawing)

「ブラインドドローイング」は、コミュニケーションと理解のスキルを養うためのもう一つの楽しい活動です。このゲームでは、参加者はペアに分かれ、一方が見えない状態で何かを描くよう指示されます。目隠しをされていないパートナーは、その物の名前だけを知っており、描いている人に対して、その物をどのように描くか口頭で指示を出します。

信頼関係の構築

チームビルディングのゲームは、参加者間の信頼を構築するのに役立ちます。共同で課題に取り組む過程で、互いの強みや弱みを知り、相互依存の精神を育みます。例えば、「フォールバックゲーム」では、文字通りチームメンバーを信じて後ろに倒れることで、信頼の具体的な体験をします。このような経験は、チームメンバー間の信頼感を高め、互いへの理解を深める効果があります。

フォールバックゲーム

「フォールバックゲーム」、または「トラストフォール」とも呼ばれるこの活動は、チームビルディングセッションでよく使われるエクササイズの一つです。このゲームの目的は、チームメンバー間の信頼を構築することにあります。参加者は、自分を支えてくれるチームメンバーを信じて、背中から直立の状態で後ろに倒れます。このとき、他のチームメンバーが彼らをキャッチして安全に支えます。

問題解決能力の強化

多くのチームビルディングゲームは、困難な状況や複雑な問題を提示し、その解決を目指します。この過程で参加者は、創造的な思考、批判的思考、戦略的計画の必要性を実感します。例えば、「タワービルディング」ゲームでは、限られた資源を最大限に活用する方法を学びます。これらの活動は、実務における問題解決に必要なスキルを養成する貴重な機会となります。

タワービルディング

「タワービルディング」ゲームは、チームビルディング活動の中でも特に人気のあるものの一つです。このゲームの主な目的は、限られた資源を使用して、可能な限り高く安定したタワーを構築することにあります。使用される材料は、ストローや紙、テープなど、比較的簡単に手に入るものが多いですが、そのシンプルさが創造的な解決策を促します。

協働スキルの促進

チームビルディング研修のゲームは、協働スキルの向上にも寄与します。ゲームを通じて、参加者は共通の目標に向かって効果的に協力する方法を学びます。この過程で、リーダーシップ、主体的に考えてリーダーを支えるフォロワーシップ、相互尊重など、成功するチームに不可欠な要素が自然と身に付きます

例えば、「トレジャーハント」では、チーム全員の協力が必要とされ、個々人の貢献がチームの成果に直結することを理解します。

トレジャーハント

「トレジャーハント」は、参加者が共通の目標に向かって協力することを促す、楽しく刺激的なチームビルディングゲームです。この活動では、チームは地図やヒント、パズルを使って隠された「宝」を探します。ゲームは屋内または屋外で行われることがあり、参加者には異なる能力と才能を活かす機会が与えられます。

自己認識と自己成長

ゲームは参加者に自己認識の機会を提供します。自分自身の行動パターン、コミュニケーションスタイル、リーダーシップ能力などについて、新たな視点を得ることができます。また、ストレスの多い状況や未知の課題に直面した際の自己の反応を観察することで、個人として成長するための洞察を得ることができます。


チームビルディング研修におけるゲームの活用は、単に楽しむためだけではなく、コミュニケーション、信頼構築、問題解決、協働スキル、自己成長といった重要な学習要素を組み込むために非常に有効です。参加者はゲームを通じてこれらのスキルを自然に習得し、理解を深めることができます。

さらに、ゲームを経験することで得られる学びは、職場での日々の業務にも直接的に応用することが可能です。したがって、ゲームを含むチームビルディング研修は、個人の成長と組織の発展の両方に貢献する有効な手段と言えます。

チームビルディング研修におすすめのゲーム

チームビルディング研修におけるゲームは、楽しみながらチームワーク、コミュニケーション、問題解決能力を向上させる効果的な手段です。ここでは、短時間で実施可能なゲームから、屋内外やオンラインで実施できるゲームまで、多様なシチュエーションに適した例を紹介します。

短時間でできるもの

名前と二つの事実各参加者が自分の名前と自分についての面白い事実二つを共有します。これにより、お互いをより深く知ることができます。
二真一嘘参加者が自己紹介の一環として、自分について2つの真実と1つの嘘を述べ、他の人がどれが嘘かを当てます。
スピードネットワーキング参加者が1分間だけお互いに話す時間を持ち、その後次の人に移動します。これにより、短時間で多くの人と交流できます。
グループジグソー小グループに分かれ、それぞれがパズルの一部分を解きます。最後に全員が集まり、全てのピースを合わせて全体の画像を完成させます。
共通点探し小グループに分かれ、与えられた時間内にグループ内で共有できるできるだけ多くの共通点を見つけます。

屋内でするもの

タワービルディング与えられた限られた材料(例:スパゲッティ、マシュマロ、テープ)を使用して、一番高い自立式の塔を建設します。
マインドフィールド一人が目隠しをされ、残りのチームメンバーが指示を出して、室内に配置された「地雷」を避けながらゴールまで導きます。
ブラインドドローイング一人が何かを描く指示を出し、他のメンバーはその指示に従って目隠しで絵を描きます。コミュニケーションの重要性を学びます。
パイプラインチームは管や紙を使ってボールをある地点から目的地まで運ぶ「パイプライン」を作ります。計画と協力が鍵となります。
パズルチャレンジ大きなパズルを早く完成させるためにチームが協力します。戦略的思考と協働が求められます。

屋外に出る必要があるもの

トレジャーハントチームに分かれ、リストにあるアイテムを探すか指定された場所を訪れます。チームワークと戦略が試されます。
ロープコースチームビルディングのための物理的課題に挑戦します。信頼と協力が必要とされる活動です。
リレーレース様々な障害物が設置されたコースをチームで競い合います。身体活動を通じて団結力を高めます。
カヌーレースチームを組んでカヌーで競争します。コミュニケーションと同調のスキルが重要です。
ビーチバレーチームを作り、ビーチバレーで対戦します。協力と競争を楽しみながら、チームワークを強化します。

オンラインでできるもの

バーチャルエスケープルームチームで力を合わせて、オンラインの謎解きに挑戦します。協力と論理的思考が必要です。
オンラインクイズナイトチームに分かれて、様々なカテゴリーのクイズに答えます。知識とチームプレイが試されます。
仮想チームビルディングゲームオンラインで特定の課題を解決するためにチームが協力します。例えば、仮想都市の建設や問題解決などです。
オンラインボードゲームナイトチームメンバーでオンラインボードゲームやカードゲームをプレイします。リラックスしながらの交流が可能です。
仮想タイムカプセルチームで未来の自分たちへメッセージや画像を送る仮想タイムカプセルを作成します。共有の目標や夢を語り合います。

これらのゲームは、楽しみながらチームメンバー間の信頼、コミュニケーション、協力を深めるのに役立ちます。研修の目的や参加者の特性に応じて適切なゲームを選択し、有意義なチームビルディングの時間を設計しましょう。

まとめ

チームビルディング研修においてゲームを用いることは、受講者のスキル向上に大きく貢献し、結果として企業での能力発揮に直接的に繋がります。ゲームを介した学習は、理論的な知識の伝達だけではなく、実践的な経験を通じて深い理解とスキルの習得を促します。

企業における成功は、効果的なコミュニケーション能力に大きく依存しています。チームビルディング研修のゲームは、受講者に非言語コミュニケーションの重要性、聞き手としてのスキル、そして明確かつ効果的な伝達技術の重要性を体験させます。このような体験は、職場での日常業務、プロジェクトマネジメント、顧客との交渉など、あらゆるシチュエーションでのコミュニケーションを改善する基盤となります。

また、現代の職場環境では、単独での作業よりもチームでの作業の方が一般的です。チームビルディングゲームは、参加者に協働の重要性を教え、異なる背景を持つ人々と効果的に作業するためのスキルを身に付けさせます。これは、プロジェクトチーム内での協力、異部門間のコラボレーション、さらには国際的なチームワークにおいても、受講者がより良い成果を出すための基盤を築きます。

特に、ゲームを通じて提示される様々な課題は、受講者に対し創造的な問題解決のアプローチを探求させます。この過程で、批判的思考、柔軟性、および革新的な解決策を見出す能力が養われます。企業においては、これらのスキルが新たなビジネスチャンスの発掘、業務手順の改善、または突発的な問題への迅速な対応に直接的に役立ちます。

ゲーム中には、時にストレスの多い状況や期待に応える必要がある課題が提示されます。これらの状況は、参加者がストレス管理技術を学び、変化する状況への適応能力を高める機会となります。職場での厳しい期限や予期せぬ問題への対応能力が向上し、困難をしなやかに乗り越え回復する力が強化されます。

つまり、チームビルディング研修におけるゲームの利用は、受講者が企業での能力を発揮するための多方面でのスキルと理解を深める効果的な手段です。コミュニケーション、協働、問題解決、リーダーシップと主体的に考えてリーダーを支えるフォロワーシップ、さらにストレス管理と適応能力といった重要なスキルの向上は、個人の成長だけでなく、組織全体の価値や成果の向上にも寄与します。

ゲームを通じた学習は、受講者にとって楽しく印象に残る体験でありながら、企業における実践的なスキルの習得と適用を促進する重要な役割を果たします。

監修者

髙𣘺秀幸
髙𣘺秀幸株式会社秀實社 代表取締役
2010年、株式会社秀實社を設立。創業時より組織人事コンサルティング事業を手掛け、クライアントの中には、コンサルティング支援を始めて3年後に米国のナスダック市場へ上場を果たした企業もある。2012年「未来の百年企業」を発足し、経済情報誌「未来企業通信」を監修。2013年「次代の日本を担う人財」の育成を目的として、次代人財養成塾One-Willを開講し、産経新聞社と共に3500名の塾生を指導する。現在は、全国の中堅、中小企業の経営課題の解決に従事しているが、課題要因は戦略人事の機能を持ち合わせていないことと判断し、人事部の機能を担うコンサルティングサービスの提供を強化している。「仕事の教科書(KADOKAWA)」他5冊を出版。コンサルティング支援先企業の内18社が、株式公開を果たす。

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP